「健康のため」という名目で行動していることは多いかと思います。
極端に言えば、何か行動する際に「これは健康に良いかも」とか「健康に悪いとは思うけど」など、健康のためになるかどうかで行動の選択や制限をすることは、毎日のようにあるのではないでしょうか。
「健康の定義」でも触れましたが、健康とは、肉体的、精神的そして社会的に満たされた状態であるとされていますが、健康のためにと起こす行動でまず浮かぶのは、運動や食事など、肉体的健康に関するものだと思います。
精神的健康においては、精神には脳や神経細胞の機能が直接関与していることから、根本的には物理的な肉体であり、肉体と精神は別々には考えられないものだと思います。
一方、社会的健康においては、身の回りの人あるいは世の中に対する自身の存在意義を感じることと理解していますが、そのために起こす行動は、健康のためというよりは、生活のためや人間関係を良好にするためという認識が強いのではないでしょうか。
人間の体はよく自動車に例えられますが、以下のイメージにしてみると、肉体的、精神的・社会的健康の関係性が少し分かり易くなると感じています。
そして、より遠くへ効率よく安全に進むためには、それぞれが適切に機能し維持されることが重要なのだと思います。
- 肉体 ⇒ 車
- 精神 ⇒ 運転手
- 社会 ⇒ 道路や交通規則
目に見える肉体のためにする行動は、分かり易いだけでなく、「体が資本」や「元気があれば何でもできる」などと言うとおり、健康づくりの基礎でもありますので、まずは肉体的健康に焦点を当てて健康のためになることを考えてみましょう。
肉体的健康のために必要なのは、「運動」、「栄養」、「休養」だと言われています。
運動のために「運動」、「栄養=食事」というのは前述のとおり気を付けることが多いと思いますが、健康のための「休養」については、具体的な行動に移すことは後回しになる傾向が強いのではないでしょうか。
休んでいるより運動していたほうが健康のために努力している気持ちになれるのは分かりますし、休養の仕方がじっとしていたり寝ること以外にあまり浮かばないとも考えられます。それは休養に関する情報が比較的少ないからなのかと思います。
厚生労働省のホームページの休養・こころの健康には、休養について以下のようなことが書かれています。
休養は疲労やストレスと関連があり、2つの側面がある。
● 1つは「休む」こと、つまり仕事や活動によって生じた心身の疲労を回復し、元の活力ある状態にもどすこと
● 2つ目は「養う」こと、つまり明日に向かっての鋭気を養い、身体的、精神的、社会的な健康能力を高めること
休養を達成するためには、まず時間を確保することが必要。
時間を取っても、単にごろ寝をして過ごすだけでは真の休養とはならない。
以下のことが真の休養につながり、健康につながる種々の環境や状況、条件を整えることとなる。
● リラックスしたり、自分を見つめたりする時間を1日の中につくること
● 趣味やスポーツ、ボランティア活動などで週休を積極的に過ごすこと
● 長い休暇で、家族の関係や心身を調整し、将来への準備をすること
今日の健康ばかりでなく、明日の健康を考えていくことに休養の意義付けし、積極的に休養をとることが重要。
以上をふまえて、健康のためになる「運動」、「栄養」、「休養」についてまとめていきたいと思います。